君はウルトラマン ~舞台上にこそ輝く才能~
一発めぇを見てから、悶々とひとり考えていたことがあり、 まだしどろもどろではあるけれどその気持ちを吐き出したいと思い 筆を取る。
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神山智洋という人はウルトラマンだ。 この言葉が降ってきたとき我ながらコレだ!! と体に稲妻が走ったような感覚に陥った。( これは昔神山くん自身がV6もとい長野博さんのウルトラマンティ ガに憧れて事務所に入ったことにも由来するのである。)
この"戦うときのみ発揮される力" というものを神山くんに当てはめたいのだ。
普段は至って普通の男の子だ。( それはアイドルみんなそうなのだが、 神山くんは一段とそう思わせるところが多い。休みの日は家で何時間でも寝ているし何時間でもゲームをしていると公言しているし、人見知りな性格から友人は多くないようで、一人で二台ゲームを買って一人で通信していると明かしたことさえある。) 交際相手に求める条件は多く、姪っ子やペットにデレデレで、 礼儀に厳しく、母子家庭である一家を支える昭和の男である。それが、衣装という変身スーツを身に纏い、アクセサリー・ メイクという武器を装着し、舞台という戦いの場所に立った瞬間、 彼はアイドルというスーパーヒーローになる。 彼に勝てないものはない。
そして、スーツを脱いだ瞬間、彼は普通の男の子になる。 むしろすごく気の優しそうな人だ。 それはアイドル誌で魅せるふわふわした印象もそうであるし、私自身、中山優馬くんの握手会*2で感じたものである。(デビュー以後何度も彼の性格が以前より丸くなったことが語られているのも含め)
彼の戦闘力という才能は舞台の上でのみ発揮される。人を殺めるような視線も、とびっきりの笑顔も、幼い子供のようなふわふわしたしゃべり方も、その才能や立ち居振る舞いはあざといとか計算とか捉えられること も多いんだろう。仕方ないのだ。 彼はその瞬間神山智洋という男ではなく、 アイドル神山智洋に変身してるのである。 良くも悪くもオンとオフの間に確固とした一線を感じる人である。
私は以前神山くんのことを「彼はアイドルでありながら舞台人」だと形容したことがある。それは、舞台俳優という存在が、舞台の上でのみその役割を果たし、最も輝くからである。(最近は舞台俳優の幅も多様化しそればかりではなくなっているが。)アイドルという存在がほぼマルチタレントのように俳優、歌手、雑誌、果ては大阪マラソンまで活躍するようになった現代、神山くんが変身スーツを着なければいけない場は舞台の上だけではなくなってきた。
「アイドル」というものこそ現代実態がとらえきれないほど多様化されているが、AKB48に見る「会いに行けるアイドル」というキャッチフレーズの大流行に見えるよう、その「素朴」で「幼く」、「成長を見守りたい」「私が育て上げたい」というような存在であり、おそらく近づこうと思えば近づくことのできる身近に感じられる存在なのだろう。コンサートにおける”ファンサービス”なども含め、「双方向型コミュニケーション」に近い一面を持っているように感じている。
そのような世の中で、彼は次にどんなスーツを着るんだろう。神山智洋が神山智洋自身を演じている限り、その可能性はきっと無限大だ。私は今後彼がどんな未来を見せてくれるのか楽しみで仕方ないし、彼はいつだって変身スーツを身に纏った正義のヒーローなのだ。